超精密部品の金型開発及びプレス加工
年商:20億~50億
従業員数:50~149名
データ連係:株式会社大塚商会様「生産革新 Ryu-jin」、弥生株式会社様「弥生会計」
導入前の状況
同じ伝票を製造、販売、経理の各担当が入力しており、多重入力の無駄と転記ミスのリスクが大きい。
- 生産管理:発注、出荷等の伝票関係は手書き、またはExcelで作成。
- 財務管理:弥生会計を使用し、伝票を科目ごとに手集計し入力。
- 販売管理:弥生販売を使用し、同じく納品伝票、出荷伝票から再入力。
- 原価・利益管理:弥生会計に入力したデータをExcelで再作成
製品別の原価はわからず、全体の利益を管理するにとどまっていた。
- 製品ごとの利益を把握できていない現状は、会社としての不備だと感じている。
- 標準原価計算制度を導入して、的確な原価・利益の集計と分析をリアルタイムに可能にしてゆく体制を作りたい。
ご提案と導入内容
データ受渡しの道筋を構築
生産管理で入力した仕入・売上情報から、弥生会計の仕訳データと弥生販売用データの自動作成ツールを構築し、生産管理側で科目その他の必要情報を入力する方法、運用改定を提案し導入しました。
日報
コンサルティングの中で、労務費の管理を正確に行いたいという要望が高まり『SHIN』の日報オプションと、すでに記入していたExcelの作業記録をそのまま日報として活用できるよう提案し導入しました。
標準原価計算制度の構築
標準原価の設定を含めた、標準原価計算のためのコンサルティングを実施しました。
標準原価計算制度への移行
『今まで売価還元による売上原価把握と、実際の仕入額集計で原価管理を行っており、どうしても「標準」に違和感がある。』とのことで「標準」とともに実際金額の集計や原価差異配賦後の製品単価(実際と同じ意味となる)を照会・活用する機能、今まで作成していた帳票と同様の機能を導入しました。
決め手
- 「原価計算」の機能の多さを競うシステムではなく、むしろ計算はできるだけシンプルにし、その先の「原価情報を経営分析に活用する」ことに重点を置いている点が自社のニーズと一致した。
- デモを見た際、原価計算の専門的なことがわからなくても、「コストフローメニュー」は、直感的に理解しやすいと思った。
- 原価計算だけでなく、その結果を経営分析に活用するためのBI機能もついていた。
- 生産管理を現場のためのシステムにとどめず、原価管理までつなげる導入コンサル、さらにそれを既存の弥生シリーズに連係するITコンサルを一貫して指導してくれるサービスは他にないと思った。
導入してみて
- データ連携のサポート(生産管理から仕訳と販売管理データを自動作成する機能)により月次の入力工数が格段に減り、転記ミスもなくなった。
- データ受け渡しの道筋を構築したことは、原価管理とは直接関係のない作業と思っていたが、原価管理が目的とする「経営分析」を正確に行うための「会社の情報を一元管理」するという面では、必要な改善だったとわかってきた。
- コンサルティングを受ける中で、日報をつけることにしたが、その際、すでに作成していたExcelをそのまま活用し、現場の負荷がかからない形での原価管理実現を一緒に考えてくれる点がよかった。
- 標準原価に関して、従来の売価還元や集計方法と異なる点に違和感を覚え、時間はかかったが生産管理の情報が整ってきた1年後から実際のデータを見て標準原価を設定した。さらに1年後の期末に、標準原価に切り替えることを決め届け出を完了。今後、さらなる精査をしながら経営分析に活かす準備が整ったと思っている。
- 標準原価に馴染むまでの過程で、原価差異の配賦を製品ごとに行える機能は理解を進めるのに役立った。むしろ従来の集計より「実際にかかった原価」を 正確に表すものと感じた。
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